Amaneの反蔵書

世の中の固定観念を問い続ける書評ブログ

「好きなこと」を仕事にするには

f:id:MikadoAmane:20170317181857j:plain

普通に会社勤めするのはつまんねえな。

 

と、好奇心旺盛で新しい物事にチャレンジするのが大好きなあなたならそう思うだろう。実際、世の3割の若者は入社3年以内に辞めてしまう。

 

あなたは一生飽きない趣味や、「こんなものがあれば世の中もっと楽しくなるのに」というアイデアを持っていて、これを仕事に出来たならどんなに幸せだろうと夢見たりしたかもしれない。

 

それを夢のままで終わらせるのか、それとも実現に向けて行動するかは自分次第。

ただ、「そもそも仕事ってなんだ?」という疑問に立ち返ることで糸口が見えるかもしれない。

 

仕事とは何だ?

他の人を幸せにすること?

社会をより良くすること?

 

そんな高尚な考えはひとまず一切合切忘れて欲しい。

仕事とは、究極的に考えればお金を稼ぐことだ。(当たり前だが笑)

 

しかし、「お金を稼ぐこと」をもっと噛み砕いて言えば、

「自分の商品(もしくは自分自身)を相手に買ってもらうこと」だと言える。

 

じゃああなたがやりたいこと、作りたいものを相手に買ってもらえれば、

それは「仕事」になる。

 

「売る力」さえあればなんでも仕事にすることができる。

 

例えば、あなたは小説を書くのが好きで、それを仕事にしたいと思っているとする。

でも、あなたも知っての通り作家道は狭く厳しい。

 

でも、あなたの小説の良さや、どうして買ったほうがいいのか、あなたの小説が何を与えてくれるのかを魅力的に相手に伝えることができれば、出版社の新人コンテンストに手当たり次第に作品を出さなくても、いくらでも自分で売り込むことができる。

 

ツイッターもものが売れるようになった時代だ。

メディアは腐るほどある。

 

ほとんどの人は「売り方」を知らない。

だからこれはチャンスでもある。

 

「売り方」をマスターすれば、一生好きなことだけをしてお金を稼ぐことができる、かもしれない。

 

私はそのためにセールスライティングの勉強中だ。

 

参考図書

寺本隆裕『ウェブセールスライティング習得ハンドブック』

ドルー・ホイットマン『現代広告の心理技術101』

小学校にAI導入したら…

未来の小学校の姿

f:id:MikadoAmane:20161129004912j:plain

 

あなたが小学生だったときのことを思い出して欲しい。朝8時に学校に行って、8時半には席についてホームルーム。そのまま1時間目の授業が始まって、4時間目の授業にはお腹が空いて授業どころではなかったかもしれない。

 

思い返してみれば、みんながみんな同じ時間に同じ席に座って授業を受けていたのではないだろうか。この「当たり前」がもう過去のものになるということをあなたは想像できるだろうか?

 

10年後の小学校では、朝のホームルームが終わればみんなが自由に勉強したりスポーツしたりできる。楽器を弾いてもいいし、絵を描いてもいい。自分で自由にカリキュラムを組めるのだ。

 

今の授業制度では子どもが成長しにくい

以下のグラフは、ベネッセ教育総合研究所の『小中学生の学びに関する実態調査 速報版』のデータから作成したものだ。

f:id:MikadoAmane:20161129010257p:plain

子ども一人ひとりによって、すらすら理解できることや躓いてしまうことが別々なのは当たり前だが、みんなが同じ授業を受けなければならない現在のシステムだと、できる子は授業が自分のペースより遅くて退屈してしまうし、躓いてしまった子は追いつくのが難しくなる。授業が難しすぎたり簡単すぎたり感じてしまう子どもが全体の30%ほどいるのがこのグラフからわかるが、これは授業のペースが決まっていることが原因ではないだろうか。

 

さらに、先生も授業の準備やテストの採点、職員会議や報告書の作成など、忙しくてとてもじゃないけれど子ども一人ひとりのサポートをすることができない。これが勉強のやり方がわからないだとか、やる気が起きないという悩みの原因の一つになっているように思う。

 

最新のIT技術を活用している海外の学校

オランダの「スティーブ・ジョブズ・スクール」では、ブレンディッド・ラーニングと呼ばれる方法を活用している。ブレンディッド・ラーニングとは、ディスカッションや共同作業をみんなでする授業と、ipadなどのデバイスを使って自習するe-ラーニングを「ブレンド」した学習方法だ。みんなでできる学習と、一人で自分のペースに合った学習を組み合わせることで効果的に勉強できる。

 

(Link)

ICT教育は、教科書をタブレットPCに置き換えることじゃない。学校の「仕組み」や「言葉」から創り変える『スティーブ・ジョブズ・スクール』に行ってみた | 未来教育会議

 

みんなで受ける授業は基本的に年齢がばらばらで、子どもの習熟度に合わせている。自分の好きな時に、好きなペースで勉強を進められるし、事前に先生と相談しながらカリキュラムを組むので自主的に勉強ができる。もう、授業が簡単すぎてつまらなかったり、難しすぎてつまらなかったりすることはない。

 

これまで先生が行っていた授業もかなりの分量をipadに任せられるようになって、より子ども一人ひとりの勉強のサポートができるようになる。

 

AI(人工知能)と教育の化学反応

スティーブ・ジョブズ・スクールでは、子どもがどれぐらいのスピードで勉強しているのかをipadのデータを通して見ることができ、それを参考にして先生は保護者や子ども自身とこれからの勉強の進め方を話し合う。

 

この方法とAIを組み合わせると、面白いことが起きると私は確信している。

AIがipadから送られてきた膨大なデータを解析することで、成績が伸びた子どもの勉強のしかたを分析して、子ども一人ひとりに最適な勉強方法を見つけ出してくれる。しかも、データを集めれば集めるほどその精度は上がる。世界中の子どもたちの勉強のしかたをAIが解析すれば、世界レベルで最高の勉強方法、しかもその子ども一人ひとりに合った勉強方法をアドバイスしてくれる。

 

 

こんな小学校で、意欲的に学ぶことができればきっとすばらしい世の中になるんじゃないかと希望を抱いている

「ジェットエンジンってどうなってんの?」を小学生でもわかる言葉で書いた本

f:id:MikadoAmane:20161127160437j:plain

 

"What if"というサイトで、科学に関する日常のふとした疑問にかわいいイラストを添えて答えるRandoll Munroeという漫画家が、"Things Explainer -complicated stuff in simple words-"という本を出した。これがとてもおもしろい。元NASAのロボット研究者の漫画家という異色の経歴が生み出した作品だ。日本語訳版、『ホワット・イズ・ディス? 難しいことをシンプルに言ってみた』が最近出たことをきっかけに知って、「simple wordsって言うぐらいなんだから英語でも読めるだろう」と思って原著を買ってみた。

 

続きを読む

AIの未来Ⅱ―データサイエンティストは必要なのか?―

f:id:MikadoAmane:20161127140728j:plain

そもそもデータサイエンティストって何?

データサイエンティストは、ざっくり言えば「統計やプログラミング、エンジニアリングの技術を用いてデータから問題点やその解決策を導き出す人」のこと。
 
glassdoorによると、アメリカで最も良い25の仕事において1位だそう。これは、職の数、年収、仕事につける機会を要素として評価している。つまり、2016年現在ではデータサイエンティストが最もホットな職業なのだ。
 
link: glassdoor "Best Jobs in America"
 
実は先日、DANx(ダンクス)関西が主催するデータサイエンティストの講演会に参加してきた。話をしてくれたのは同志社大学の教授、google Japan、シナジーマーケティング、ブレインパッドの社員さん達だ。
 
彼らは日本の第一線で活躍しているデータサイエンティストで、データサイエンスの何が魅力なのか、あるいはデータサイエンスに必要な能力は何なのかという話をわかりやすく話してくれた。
 
これからデータサイエンティストはどんどん需要が高まっていくと思います
 
とは、公演をしてくださったgoogle Japan社員の方の言葉。
現場の人間が言う言葉はやはり説得力があった。
 
 

それでも拭えない疑問

データサイエンティストは本当にAIに代替されない職業なのか?という疑問が、データサイエンティストの講演会を聞いても拭えなかった。これからAIが発達するにつれて、データサイエンティストは本当に必要な職業なのだろうか?
 
 
クラウドからAIへ』の続編である『AIの衝撃』という本で、著者の小林雅一氏はデータサイエンティストの必要性について言及している。
 
(『クラウドからAIへ』のレビューは以下のリンクからどうぞ)
 
従来のAIでは、AIに分析させるデータの種類をデータサイエンティストが経験や勘を頼りに選び出し、そのデータを読み込ませて分析するという方法を取っていた。つまり、「必要なデータは何なのかを考えること」にデータサイエンティストの価値があったのだ。しかし、現在のAIは読み込んだ膨大なデータの中から自力で重要なものを探し出す能力を身に着けたと小林雅一氏は言う。
 
だとすれば、思うにAIが情報を入手するインフラを構築さえすれば、後はAIがデータサイエンティストのやっていたことを(おそらくより精密に)代替するのではないか?
 
こういう疑問が拭えないために、データサイエンスの重要性は認識しつつも自分がやろうとは思わない。
 

では何が必要なのか?

AIにできないことを考えると、それは善悪や価値の判断だと思う。
何が理想なのか、どんな未来にしたいのか、こういったことを考えることこそ、人間にしかできないことだろう。だから、データサイエンスについてそれを当てはめれば、「何を問題と置くのか」や、「どのような状態が解決なのか」ということを考えて、それをAIの価値判断として組み込むことができる能力が必要なのだと私は思う。

ウェブで商品を売る技術とプレゼンの類似点

f:id:MikadoAmane:20161124163141j:plain

セールスライティングを書ける人が求められている

セールスライティングというのは、主にウェブページで商品を売るために文章を書く仕事だ。わかりやすく言うなら、セールスマンが言うことを全部文章にする仕事。現在、ウェブページでのマーケティングがどんどん活性化していっている中で、セールスライティングを書ける人が圧倒的に不足していると、『ウェブセールスライティング習得ハンドブック』の著者である山本隆裕氏は言う。今回はこの本を読んで考えたことを書いていきたい。
 

人は電気羊に飼いならされるのか?―AIの未来―

f:id:MikadoAmane:20161119142240j:plain最近流行りのAIとはなんだろう?

 

数十年後には人が行う仕事が半分なくなる。

こんな荒唐無稽な話が、AIの進化によって現実のものになりつつあるらしい。google翻訳が格段に正確になったというAI関連のニュースもよく見るようになったし、そろそろAIとは何なのか、知っておかないといけないなと思う。

 

小林雅一著『クラウドからAIへ アップル、グーグル、フェイスブックの次なる主戦場』によると、AI(Artificial Intelligence)とは、人間のように見たり、聞いたり、話したり、考えたりするコンピュータを実現するための技術だそう。この本はAIがこれまで辿ってきた道をわかりやすく解説していて、入門書として最適だった。今回はこの本で学んだAIの歴史や未来、危険性などについて思ったことを書いてみたい。

 

続きを読む

就活生が会社を見る時に考えなければならない3つの基準

会社の10年後の生存確率は4%

新卒一括採用で、みんなと一緒に会社の説明会に行き、見事有名大企業に採用されて「このままここで骨を埋めることになるのかあ」と感慨にふける。

 

一般的な、いわゆる「成功コース」はこんなイメージだろう。でも、かなり衝撃的な事実が2つある。

 

続きを読む